メルトダウンとメルトスルーとどうちがうの?


小出裕章 (京大助教) 非公式まとめ 要約 より
http://hiroakikoide.wordpress.com/

原子炉には三種類ある。ひとつは燃料のウランが存在する炉心。それを入れている巨大で頑丈な圧力鍋のような圧力容器。更にその外には放射能を閉じ込める最後の砦である原子炉格納容器


メルトダウンとは?
ウランの燃料が溶けて(メルト)下に向けて落下する(ダウン)ことを示す。ウランが溶けるということは2800度を超えて熱くなっているということで、放射能が大量に出る。


メルトスルーとは?
圧力容器が溶けるなら燃料がその下に落ちる。それがメルトスルーだ。


小出裕章 (京大助教) 非公式まとめ 2011年6月7日
http://hiroakikoide.wordpress.com/2011/06/07/tanemaki-jun7/

6月7日 格納容器の底は抜けている 小出裕章 (MBS)

2011年6月7日(火)、MBS(毎日放送)ラジオの番組「たね蒔きジャーナル」に、小出裕章氏(京大原子炉実験所助教)が出演されました。
...........................................................

もともと東電の公表データを信用して炉心の半分は形が残っていると皆さんに伝えてきたが、炉心は全部溶けていたと5月12日に認めた。そうであるならば原子炉圧力容器が溶けることも高い確率でおこる。圧力容器が溶けるなら燃料がその下に落ちる。それがメルトスルーだ。

  • 圧力容器の底にあるとされていた燃料が格納容器の中に堆積している可能性があるとしているが、これでいいか?)

技術的には判断は難しい。格納容器の中にどれだけ水が残っているかということが、底が抜けているかどうかに関係する。2800度でないと溶けないような燃料部分が下に溶け落ちているのだとすれば、水があっても格納容器には穴があくと思う。おそらく格納容器の底に堆積という状態ではないだろう。

  • (政府はそうとは認めていないが、この判断次第で対処は変わる。遅れにつながりかねない?)

格納容器内に燃料があるのであれば循環式冷却回路の可能性はある。底が抜けていれば冷却回路は成り立たない。そうなると、後は壁を作って地下水の汚染を防ぐだけ。

  • (堆積している燃料の温度は推測できるか?)

推測できない。計測器が死んでいて情報が正確に得られず、水がどこまであるのか不明。東電は格納容器の放射線量を根拠にして損傷率70%とか55%と言っていたが、後になり全部が溶けていたといった。信頼できるデータがない状態だ。ただ、原子炉建屋の下に大量の水がたまっているということを考えれば、格納容器の底は抜けていると思う。...http://hiroakikoide.wordpress.com/
.........................................................

小出裕章 (京大助教) 非公式まとめ 要約 2011-05-27 編集
■[原発]東電がメルトダウン起きたと発表するようになったメルトダウンとは何か再度説明==小出裕章 (京大助教) 東電がメルトダウン起きたと発表するようになったメルトダウンとは何か再度説明==小出裕章 (京大助教)http://d.hatena.ne.jp/Mapple/20110527/p1

原子炉には三種類ある。ひとつは燃料のウランが存在する炉心。それを入れている巨大で頑丈な圧力鍋のような圧力容器。更にその外には放射能を閉じ込める最後の砦である原子炉格納容器。メルトダウンとは、ウランの燃料が溶けて(メルト)下に向けて落下する(ダウン)ことを示す。ウランが溶けるということは2800度を超えて熱くなっているということで、放射能が大量に出る。それが起きたと東電が発表するようになった。