“夏の電力不足”は大ウソ・東電得意の情報隠し。狙いは原発存続?


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「“夏の電力不足”は大ウソ・東電得意の情報隠し
   わかっているだけで、3つの発電所隠し(広野火力、
   揚水、中電からの供給分)」
  結論。夏の電力は大丈夫。余力あり。停電ありえず。


忌野清志郎: 放射能いらねー電力は余ってる Summer Time Blues (右のコラムの上段をクリックしてお聞きください。→ ↑ 


東京新聞こちら特報部」は、次々に原発事故にかかわる電力会社、政府の情報隠し、ゴマ化し、ウソ、インチキをあばきだし、読み応えある記事を提供している。

 ・5月12日号(朝刊)の見出しを紹介する
 「電力不足キャンペーン」にモノ申す。東電また“情報操作”、広野火力復帰、夏もOK、供給上積み隠し、危機あおる、よぎる計画停電・・・狙いは原発存続?

 電力会社と経産省(菅政権)グルに、という見出しである。
 ・中味の一部を紹介しよう


 イ.中部電力浜岡原発静岡県御前崎市)の停止決定を機に、またぞろ「電力不足キャンペーン」が始まった。中電による電力融通の打ち切りが理由のようだが、「こちら特報部」の調べでは、被災した東京電力広野火力発電所福島県広野町)が七月中旬にも全面復旧する。そうなれば真夏のピーク時も電力は不足しない。

国民を欺くような“情報操作”の裏には、なおも原発固執する政府や電力会社の姿勢が垣間見える。


 ロ.今月六日、衆院科学技術特別委員長の川内博史衆院議員ら民主党国会議員七人が広野火力発電所(五基、計三百八十万kw)を視察した。首都圏の電力供給力向上のカギを握る発電所だが、東電は復旧の見通しを示していない。

 しかし、川内氏らが今夏までに再稼働が可能かどうかを尋ねると、発電所の担当者は「津波で破損したが、全体的には被害は少ない。七月中旬にも全面復旧できる」と明言したという。


 ハ.さらに広野火力が復旧すれば、夜間に余った電力でダム湖に水をくみ上げて発電する揚水発電も上積みできる。電力供給力見通しでは、四百万kwしか計上していないが、東電管内の揚水発電能力は最大千五十万kw。今夏の最大需要と予測する五千五百万kwは十分に賄える計算になる。

 川内氏は「今夏の東電の電力供給力は全く問題がないどころか、需要を上回る。余剰電力は東北電力などに融通すればいい。


 二.西日本からの電力融通分百万kwの内訳についても、東電、中電ともに口をつぐむ。(中略)電力供給力への不安を解消するどころか“得意の情報隠し”で危機をあおっている格好だ。


 ホ.東電や政府は震災後、一貫して電力の供給力情報を出し渋ってきた。
 それを裏付けるような文書「東京電力の設備出力及び地震による復旧・定期検査等からの立ちあがりの動向」がある。
資源エネルギー庁が官邸や与党への説明用に作成した内部資料で、東電管内の原発、火力発電、水力発電の出力や、震災前と直後の状況、七月末までに復旧する予定の発電所が一目で分かる。


 この文書でも、東電の当初の供給力見通しのうち、最大千五十万kwの揚水発電の存在が抜け落ちていたことがあきらかになった。


 ・結論 わかっているだけでも3つ=東電広野火力(5基380万kw)と揚水発電(東電管内1,050万kw)と中電からの供給分(100万kw)の三つが、意識的に外されている。

民主党川内博史議員が言うとおり、今夏の東電の供給力は、全く問題ないどころか需要を上回る。余剰分は、東北電力へまわせる位だ。(柳田)