占領軍の報道管制「 いまわのきわに - 原爆句抄 」

[ブログ・心理カウンセラーがゆく!] より
原爆忌と日米指導部の欺瞞 2010-08-09
http://blog.goo.ne.jp/5tetsu/e/8f90e384ee3b8f54d05c988347398fa6


1945年8月9日に、長崎に原爆が落とされました。・・・

男が勤務地から家に急ぎもどったときは夜でした。
あくる十日に道端に倒れている妻子を見つけます。・・・
 
「 いまわのきわに - 原爆句抄 」 松尾あつゆき

 八月九日 長崎の原子爆弾の日。
 我家に帰り着きたるは深更なり。

 

 - 月の下ひっそり倒れかさなっている下か -

 
 十日 路傍に妻とニ児を発見す。
 重傷の妻より子の最後をきく(四歳と一歳)。


 - わらうことをおぼえちぶさにいまわもほほえみ -


 - すべなし地に置けば子にむらがる蝿 -


 - 臨終木の枝を口にうまかとばいさとうきびばい -


 
 長男ついに壕中に死す(中学一年)。


 - 炎天、子のいまわの水をさがしにゆく -


 - 母のそばまではうでてわろうてこときれて -


 - この世の一夜を母のそばに月がさしてる顔 -


 - 外には二つ、壕の中にも月さしてくるなきがら -


 
 十一日 みずから木を組みて子を焼く。


 - とんぼうとまらせて三つのなきがらがきょうだい -


 - ほのお、兄をなかによりそうて火になる -


 
 十二日 早暁骨を拾う。

 
 - あさぎり、兄弟よりそうた形の骨で -


 - あわれ七ヶ月の命の花びらのような骨かな -


 
 十三日 妻死す(三十六歳)。


 - ふところにしてトマト一つはヒロちゃんへこときれる -


 
 十五日 妻を焼く、終戦の詔下る。


 - なにもかもなくした手に四枚の爆死証明 -


 - 夏草身をおこしては妻をやく火を継ぐ -


 - 降伏のみことのり、妻をやく火いまぞ熾りつ -


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この句抄はアメリカ占領軍の報道管制によって、
1955年になるまでひとびとに読まれることがなかったという。
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占領軍の報道管制、今もなお............................


ふるさとの苦悩の鼓動なお痛し (Mapple)
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