「カテリーナ」と政治家

あるラジオ番組で左寄りの政治家たち(民主党のことだろう)がハリケーン「カテリーナ」の混乱の責任は、ブッシュ大統領の処理が遅かったからだとさかんにマスコミで言っている。
この番組ではほんとうにそうだろうかというあたりに言及している。

実は「カテリーナ」がフロリダに上陸した時点で、ブッシュ大統領ルイジアナの知事に「カテリーナ」がニューオリーンズを襲う可能性が強いので、市民を非難させる時は今だと電話をした。
知事はすぐニューオリーンズのネーギン市長にその旨電話をして、市長は市民に避難するように勧告した。その時はまだ堤防が決壊されていなくて、車を持つ人はテキサスやアーカンサスに逃げた。

市長は逃げ遅れた人の集合予定場所をスーパードームコンベンションセンターに決め、その時点で食料や水を準備する時間はあったはずだ。ところが、スーパードームにもコンベンションセンターにも、人々が着いた時には何もなかった。

スクールバス200台も洪水にひたされて使い物にならなくなってしまった。堤防がきれる前に高い場所に移し、ドライバーをスタンド バイさせておけば、車をもたない避難者を運ぶことができたのに...。バスは水びたしになって使いものにならず、ドライバーもどこかに避難していなくなっていた。これは大統領を責めるより、市長始め、地方自治体の怠慢ではないかということである。

ネーギン市長サイドではフェデラル(国の)政府に電話をかけて対策の陳情をしようとしたが、電話をたらいまわしにされてしまった、と弁解している。これも現実であることは確かだが...。

もうひとつは今日聞いたニュース。
ニューオリーンズの決壊された堤防の復旧工事に18人のエンジニアーが差し向けられた。しかし危険なので武器を携えた警官が護衛した。案の定どこからか銃弾が発砲されてきたので、警官が応戦し数名の犯人を射殺した。堤防を直そうとする人をなぜ殺そうと発砲したかその動機はわかっていない。

アフリカンアメリカンの過酷な歴史を思うと、貧困層ではそれが尾をひいて反動となって鬱積したものが出てくることも理解しないといけないと思う。しかし政治家がそういうものを煽るような言動をするのはどういうものだろうか。「黒人差別」の言葉はすべてを黙らせるだけの力があると利用しているのではないかと疑いたくなる。

アジアで起きた「津波」の時はあんなに対処がはやかったのに。あれは津波被害者が黒人ではなかったからだ、などという意見は「津波被災者」に寄付したひとたちにも、「カテリーナ」被災者に寄付したひとにも失礼ではないかと思うのだが。

もうひとつの話題は民主党DNC(Democratic National Committee)の某メンバーが「カテリーナ」のこのチャンスに一機にブッシュをたたこうと言ったそうだ。
ヒラリー クリントンはさすがにニューオリーンズの問題にはふれず、オイル会社とガソリン販売会社が手を組んでガソリンの値段を上げている。「カテリーナ」に乗じて値段をあげていると。
この発言で彼女も確実に多数の支持者を獲得するはず...。
Yes! ヒラリーは次期の大統領候補者をねらっている!
これで明白になった!とは巷のうわさだが、ならば彼女も「カテリーナ」に便乗した一人であるわけだ。