「抑止力」は虚構!!(鳩山証言が照らし出した核心) 

琉球新報政治部長・松元剛氏の【特別評論】が鳩山証言が照らし出した核心"「抑止力」は虚構"を端的に語っている。
松元剛氏の評論こそ政治評論であり真のジャーナリストの視点、アプローチである。大マスコミの新聞、テレビは鳩山証言の意味を無視し、おしなべて芸能ゴシップ扱いである。視聴者はどんどん勉強し始め、沖縄の新聞もカリフォルニアでも読める。今日本で何が起こっているか見極めていかないと少しづつ 少しづつ日本は食い荒らされていく。
[有事の際 韓国軍に米軍基地を使わせて欲しい]というアメリカの要望を前原がホイホイと呑んで画策していた。現在はうやむやになっているけど......
もしも米軍基地に有事のたびに少しづつ韓国軍が入って来て.....
やがて日本の米軍基地ほとんどが韓国軍の統治下に置かれた時マスコミの言う事を信じて止まない人々は「抑止力」についてどう考えるのだろうか。(Mapple)


【特別評論・鳩山「方便」発言が問うもの】
検証すべきは「抑止力」 政局の陰で埋没する核心
琉球新報 2011年2月18日
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-173641-storytopic-3.html

 米軍普天間飛行場の県内移設の理由に挙げた「抑止力」について、鳩山由紀夫前首相が「方便だった」と証言した波紋が、本質からずれる形で広がっている。抑止力の虚構性など、追及されるべき大事な論点が、中央政局の陰で埋没する本末転倒の状況が続いている。

(中略)

 国会での論戦や在京大手メディアの報じ方の大勢は、失言、放言の類いとみなし、鳩山氏個人の資質問題に矮小(わいしょう)化しているように映る。民主党内の抗争と絡め、またしても普天間問題が「政争の具」と化した。


 再確認しておきたい。鳩山証言が照らし出した核心

  • (1)沖縄に新たな海兵隊航空基地を押し付ける論拠にした「抑止力」は虚構
  • (2)公約に掲げた「県外移設」実現を目指したが、自らの戦略、指導力の弱さを突かれ、対米追従を断ち切れない閣僚と官僚支配の軍門に下った構図
  • (3)沖縄に基地を押し付ける差別的構造の温存―であろう。

 名護市辺野古への移設を再確認し、菅直人首相が踏襲した日米合意の正当性はもはや、地に落ちている。
 この三つの核心は軍事優先に傾く日本の統治機構の危うさに直結する。徹底的に膿(うみ)を出すべきだが、その動きは弱過ぎる。

(中略)

「県外移設」を期待した県民を裏切ったことへの反省と謝罪の意を基に、鳩山氏は驚くほど赤裸々に証言した。その内容は真実性、迫真性に富む。日本の戦後政治史に刻まれる首相経験者の告白と言っていい。


 沖縄はもうだまされないという意志を強固にした点で、鳩山証言の意義は極めて大きい。海兵隊の抑止力が虚飾に彩られていることをしっかり国内外にアピールし、普天間の県外移設を切望する沖縄の声を一層明確に打ち出す好機到来と位置付けたい。沖縄の知恵、戦略も問われている。
(松元剛・琉球新報政治部長