レア・アース / 希土類元素(きどるいげんそ)とは


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http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B8%8C%E5%9C%9F%E9%A1%9E%E5%85%83%E7%B4%A0

希土類元素(きどるいげんそ、rare earth elements、レア・アース)は、スカンジウム 21Sc、イットリウム 39Y、ランタン 57La からルテチウム 71Lu までの17元素からなるグループである(元素記号の左下は原子番号)。周期表の位置では、第3族のうち第4周期から第6周期までの元素である。なお、希土類・希土とは、希土類元素の酸化物である。

産地

中国(内モンゴル)が世界の産出量(12.4万t、2009年推定)の97%以上を占めており[2][3]、その他の産地もインド、オーストラリア、ブラジルなどに偏在している。日本は世界需要の約半分を占めるが、大部分を中国からの輸入品である風化花崗岩に頼っている。最近の中国の経済成長によって中国からの輸出が減少しており、世界的な需給バランスの逼迫(ひっぱく)が懸念されている。

ただし中国は埋蔵量の3割であるため、新しい供給先を開発中である。

* ベトナム豊田通商双日)2012年生産開始予定
* カザフスタン住友商事)2011年生産開始予定

最近の研究で日本国内のマンガン鉱床に花崗岩を上回る割合で希土類元素が含有されていることが判明し、現状打破の新たな資源として注目されている。また、火力発電所等の集塵機で回収される石炭や石油の灰にも含まれているため、今後の利用促進が期待される。また、海底のマンガン団塊やコバルトクラスト、熱水鉱床等の海洋資源も供給源として期待される。

米国ではカリフォルニアの鉱床で希土類元素採掘が再開される見込みがある[2]。

ジスプロシウム (Dy) やテルビウム (Tb) の中重希土類は、これらを多く含むイオン吸着鉱が中国でしか産出しない。今後、需要が増加すると見られるハイブリッドカーや電気自動車用の高出力モーターの磁石にネオジム (Nd) とジスプロシウム (Dy) の添加で保磁力が高まるため、不足が懸念される。中土類の産生が期待されるカナダのThor Lake鉱山の稼動開始が2010–2011年であり、少なくともそれまでは、中国に依存する体制が続く。


中国依存

日本は希土類の輸入を90%以上中国に頼っている。しかし2010年(平成22年)4月に中国は希土類の出荷を4割削減すると通告してきた。また同年9月に尖閣諸島における漁船船長拿捕の報復として、希土類の通関を全部差し止めたとみられる(しかし、中国商務省は報復も差し止めも命令していないと述べている)。民間備蓄が約1年分あると見られているため直接影響が及んでいるわけではない。また希土類ではないが工作機械生産・使用にきわめて重要なタングステンの8割も中国に頼っている。

この状況で、以前から金属類の国家備蓄(米国では実施済み)の必要性が言われており、2010年(平成22年)4月の輸出削減を踏まえ、同年7月経済産業省令の改正が行われ、備蓄が可能になった。


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