上院議員出身の大統領ってひ弱!?


ヒラリー・クリントン上院議員が次期大統領の呼び名が高いが、実態はどうだろうか?
聴衆者参加型のラジオ番組で・・・
司会者「あなたはどの党を支持してる?」
電話の声「民主党
司会者「じゃあ、ヒラリー・クリントンを投票するの?」
電話の声「うーん、考え中」
司会者「彼女は何をしたと思う?」
電話の声「ヒラリーは何もしていない。だから考え中なんだ」


こんなやりとりをたまたま耳にした。
ヒラリー・クリントン上院議員で、大きな組織を動かした経験が乏しい。批判はとても良くできるのだが、アドミニストレーションを動かせるのだろうか・・という疑問を持つ人は多い。


本人は夫ビル・クリントンを活用していきたいといっている。ブッシュ大統領の父、パパ・ブッシュとビルが一緒に災害現場を視察して、人々を激励したようなことをしてもらいたいと言っているが、ちょっと待てよ。あれはブッシュ・アドミニストレーションのもとで実行されたことではなかったのかな。ブッシュを「史上最悪の大統領」と言ってることと矛盾するなー。


歴代の大統領は上院議員出身者、副大統領からという人、そして知事出身の大統領、産業界での実績のある人などなどだが、どうも上院議員出身の大統領は弱い。
知事出身者は、なにしろ一つの州を動かしてきた経験がものを言う。州の経済も発展させなければならないし、すべての面で一国を運営するのと同じ体験をしてきたわけだ。カーターも知事出身だったし、レーガンカリフォルニア州の知事出身であった。


共和党のジュリアーノ元ニューヨーク市長は、全米で最も大変な大都会を切り盛りし、911の時にはその指導力が遺憾なく発揮された。その経験で人々の信頼は厚い。


さて、ヒラリー・クリントンは大統領になっていったい何ができるのであろうか。もっとも、アメリカが何もしないと世界は喜ぶ傾向があるから、他国からの評判はいいかもしれないが・・。


オバマ上院議員へのスキャンダルが出回っている。
その1:彼の義父がインドネシア人で、子供時代をインドネシアで過ごした。小学校がイスラム教の学校だというニュースが流れた。現地で取材すると、イスラム教徒の子弟も多いが、学校は公立なので特定の宗教の教育はしていないということ。富裕な地区なので、公立でも恵まれた子供たちが多いそうだ。
これでこの噂は立ち消えになった。


その2:、今ニュースになっているが、彼の通っている教会は黒人のためだけに限定した主旨をもっている。これは人種差別ではないか・・・という批判である。ま、いいたいことは黒人のためだけに限定した教会に行く人が、多人種の米国の大統領として公平に政治ができるのか、ということなのだが・・。


彼の人気があがるにつけ、ヒラリーは彼と組むのではないかという噂も流れたが、今はオバマ叩きの陰にはヒラリーがいるのではないか?
どうも、あのやり方はヒラリーのやりそうなことではないかという噂もある。


民主党アフリカン・アメリカンの議員は「オバマ議員が黒人だからという理由だけで、アフリカン・アメリカンの社会が彼を投票するとはいえない」と言っている。


要は彼は母親がホワイトで父親はアフリカ人。義父はインドネシア人。いわゆる奴隷から公民権を獲得した歴史をもつところのアフリカン・アメリカン社会出身者ではないということ。これでどれだけ、アフリカンアメリカンの共鳴が得られるのかということのようだ。加えて彼の経験不足も指摘されている。アフリカン・アメリカンはヒラリーを押すだろう。彼は若いし、人間的に広がりがあり、頭脳明晰な人だが、まだ時期早々かもしれない。


何はともあれ、まだ2年もある。最後の土壇場にあっと驚く候補者が登場することが多いのでまだまだ予測はつかない。
ひとつ言えることは、オバマ議員にしても、ヒラリー・クリントン議員にしても上院議員である。アメリカで最も大切なことの一つはリーダーシップ。これをこんなに多彩な人々の集まる国でどこまで発揮できるか・・・。


最初は女性の大統領がでるかもしれないと話題になったヒラリーだが、今は性別を越えて、彼女がほんとうに大統領としての器と手腕があるかが問われ始めている。