「停戦? もう(武器は)発送したのに。ちゃんと戦争しろよな。」『ロード・オブ・ウォー』「史上最強の武器商人と呼ばれた男」の台詞。


映画の中で武器商人は「最大の顧客は合衆国の大統領だ」と言う。
また、「停戦?もう(武器は)発送したのに。ちゃんと戦争しろよな。」とも。。。
それを受けて、彼の顧客は「おまえが戦地に行くと戦争が長引いて困る。」と言う。
この映画は、複数の武器商人への取材を元に作られた、ノンフィクションに基づくフィクション映画で、モデルもいる。


そこで、この度のウクライナの停戦。ドイツ、フランス、ロシアとウクライナの首脳が停戦の合意をした。
ところが、次の日にはドネツク民共和国でドンパチが始まった。ドネツク民共和国側ではゴルロフカで政府軍の攻撃があって、これは停戦合意違反と言っている。また、ウクライナ政府軍側では、デバリツェヴォで月曜朝、地元勢力による停戦合意違反があったと主張している。(注1)


ロード・オブ・ウォー』の武器商人の台詞が蘇る。
「停戦?もう(武器は)発送したのに。ちゃんと戦争しろよな。」
これと同じような台詞を誰かが言ったのかもしれない。。。。。なーんて疑いたくなりませんか?


ウクライナのポロシェンコ大統領はアメリカのオバマ大統領と電話会談し、デバリツェヴォをめぐって展開する出来事について懸念を表明した。その時「ロシェンコ大統領はオバマ大統領にウクライナへの個人的なサポートに対して、感謝の念を表した」そうだ。(注2)



まさか、まさか、「停戦?もう(武器は)発送したのに。ちゃんと戦争しろよな。」なーーんて言っていらっしゃいませんよね。(失礼!!)
そしてポロシェンコ大統領が、「アメリカがからむと戦争が長引いて困るんだけど。。。」なーーんてぼやいてませんよね。




(注1)

ロシアの声 
2月 16 , 12:30
義勇軍ウクライナ政府、互いによる攻撃を相互に非難
続きを読む: http://japanese.ruvr.ru/news/2015_02_16/ukuraina/


(注2)

ロシアの声 2月 15 , 14:58
ポロシェンコ大統領 ドンバスの状況が悪化した場合の行動計画についてオバマ大統領と協議http://japanese.ruvr.ru/news/2015_02_15/282897085/


ウクライナのポロシェンコ大統領は、オバマ米大統領と電話会談し、ウクライナ南部・東部の状況について協議した。14日、ウクライナ大統領のサイトで発表された。

発表によると、「首脳らは、紛争がエスカレートとした場合の、その後の尽力の調整について合意した」ほか、「ウクライナ大統領は、停戦を確認するために、欧州安全保障協力機構(OSCE)側からの監視の必要性を指摘した」という。
またポロシェンコ大統領とオバマ大統領は、デバリツェヴォをめぐって展開する出来事について懸念を表明した。
さらにポロシェンコ大統領は、ウクライナへの個人的なサポートに対して、オバマ大統領に感謝の念を表した。

14日、ポロシェンコ大統領は、ウクライナで平和が確立されなかった場合、全土で厳戒令を敷くと発表した。
続きを読む: http://japanese.ruvr.ru/news/2015_02_15/282897085/

ロード・オブ・ウォー』「史上最強の武器商人と呼ばれた男」

もう一つ、Lord of War - 10. "Cold War Stock Pile" 
ソ連崩壊後のウクライナで、冷戦時代の武器のストックを買うシーンは見応えあり。
これは当時のウクライナの実際の武器庫で、国連承認の上で撮影された。
(下記をクリックしてください)
世界を裏で操る実在の武器商人
1992年 ウクライナオデッサ

ロード・オブ・ウォー」という言葉を直訳すると「戦争の支配者」となる。いくら戦争指導者といえども、ユーリのような武器・弾薬の供給者がいない限り、戦争することができないということであって、ここにはユーリのような存在こそが戦争を支配しているという思想がこめられていると思われる。

1/27の日記、「イスラエル訪問団、マッケーン氏と安部首相の会合、人道支援、そして人質事件、魑魅魍魎の現実から、あの映画を思い出す。『ロード・オブ・ウォー』「史上最強の武器商人と呼ばれた男」」で、この映画を取り上げましたが、ご興味あればご覧ください。



iirei さんより、[(アメリカは)政策が一貫せぬ、統合失調症のような中東政策を取っていますね。]===というコメントをいただき、http://d.hatena.ne.jp/Mapple/20150201 インスパイアーされ、今日はこの事から政策がほんとうに一貫してないアメリカへの皮肉を書きたくなりましたが、ブラック ユーモアにはちょっとなりきれなかったなー。申し訳ありません。


アメリカの武器産業で、一番お金になっているのはメキシコ国の警察 対、麻薬組織が戦っている麻薬戦争と噂されています。この麻薬戦争ではアメリカは警察側にも麻薬組織側にも両方に売っているそうです。麻薬問題は終わりがないので、武器はずっと売り続けることができる==というわけ。。。。。


武器商人は戦争を長引かせることが長期売り上げを確保するわけで、たくさんの人々が、兵士のみならず、一般市民、子供たちも殺され、生活はめちゃくちゃにされてしまいます。そして武器を製造させ、売らせて得た莫大な収益は少数の人の手の残り、個人ジェットを買うの、宝石を買うの、選挙資金だのになるんでしょうね、きっと。一人の子供の命がそのために失われるなんてやっぱり決して許されることではないと思います。