映画「アメリカン・スナイパー」(クリント・イーストウッド監督)を見た。戦争経験で壊れていく人間の姿が描かれていた。


予告編には出てないが、敵、味方が殺しあっているところへ、大砂塵が襲う。自然は敵にも味方にも猛威をふるって、無差別に人間を襲う。砂埃で何も見えなくなる過酷な気象現象の前には敵も、味方も、手も足もでない。自然の前でこんなに小さな人間が殺し合っていったい何のためなのか、改めて考えさせられた。



監督、出演者のコメントあり。日本の予告編よりずっと多くののシーンが入っていて、最期のほう、(3:40から一瞬)大砂塵が近づいているシーンも見られます。


アメリカン・スナイパー
監督 クリント・イーストウッド

原作はイラク戦争に4度従軍した故クリス・カイルが著した自伝『ネイビー・シールズ最強の狙撃手』(原題:American Sniper)で、脚色はジェイソン・ホールが行った。監督はクリント・イーストウッドで、ブラッドリー・クーパーが主演を務める。
2015年1月までに2億1700万ドルの興行収入を記録し、プライベート・ライアンの2億1650万ドルを超えてアメリカで公開された戦争映画史上最高の興行収入額となった


Wikipedia  http://ja.wikipedia.org/wiki/アメリカン・スナイパー_(映画)
概略
テキサス州に生まれたクリス・カイルは、幼いころから父親に狩猟を教わりながら育った。ある時父親は「お前は弱い羊達を守る牧羊犬(シープドッグ)になれ、狼にはなるな」とカイルに教えるのだった。そして時は経ち、1998年にアメリカ大使館爆破事件をテレビで見たカイルは愛国心から海軍に志願する。特殊部隊ネイビー・シールズに配属され、私生活でも「タヤ」と結婚して幸せな日々を送っていたカイルであったが、アメリカ同時多発テロ事件を契機に戦争が始まりカイル自身も戦地へと派遣される。
イラク戦争で大きな戦果を挙げたカイルはやがて軍内で「伝説」、また敵からは「悪魔」と呼ばれるようになるが、戦地から帰国するたびに家族との溝は広がり、過酷な戦いや守れなかった仲間達の記憶は徐々にカイルの心を蝕んで行く。
カイルは四度のイラク派遣の後に海軍を除隊するが、一般社会に馴染めず虚無感や罪の意識に襲われる毎日を送っていた。しかし医師に勧められて始めた傷痍軍人達との交流を続けるうちに、少しずつ人間の心を取り戻していくのだった。。。。が、、、





本作は大ヒット作となり、アメリカではさまざまな著名人が鑑賞して感想を述べている、しかし作品の内容を巡って保守派とリベラル派の間では大きな論争が巻き起こっている。
(略)


。。。イーストウッド監督自身がアフガンやイラクにおける戦争を批判していることや、父親たちの星条旗で英雄とされた兵士たちがPTSDで苦しむ姿を描き、またグラン・トリノでは朝鮮戦争の体験から心を閉ざした老人を描いている例を挙げ、本作も戦争経験で壊れていく人間の姿を描いた作品であるとしている。


イーストウッド監督本人は、「『アメリカン・スナイパー』は職業軍人や、海軍の職員、何らかの事情で戦地に赴いた人々を描いている。戦場では様々なことが起こるという見方以外に、政治的な価値観は反映されていない。」とコメントしている。なおイーストウッド共和党支持者として知られているが、イラク戦争には一貫して反対の立場を取っている。


映画の出来はかなりいい。ただし、クリス・カイルの遺児たちの心を配慮した部分はぼかされている。
日本がこんな状態の中でこの映画を見たが、複雑でなんとも言えない。
各自がどう思うか、それに対して公開前になにか先入観がはいるようなことは書きたくない気持ちでいっぱいだ。ひとついえることは戦争は地獄だということ。こういう中に日本人を追い込んだらけっしていけないと思った。


hatehei666さんが、クリス・カイルが殺された時のニュースにを取り上げていらっしゃいます。映画ではクリス・カイルの遺児たちに配慮して最期のことはぼかして描いているので、hatehei666の日記さんの記事ではっきりしました。ありがとうございます。


hatehei666の日記 2013-02-19
http://d.hatena.ne.jp/hatehei666/20130219/1361271581


2013年2月3日のニューヨークタイムズサイトでは、「『アメリカの狙撃手』の著者テキサスで撃たれて死ぬ」という題で、マイケル・シュヴィルツという記者が記事を書いていました。(以下略)