元米兵の沖縄戦 参戦体験談を聞くニュージーランドの高校の授業

琉球新報沖縄戦の体験を伝える元米兵の話を聞くニュージーランドの高校の授業について報道した。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-206493-storytopic-1.html
住民殺害 今も夢に 元米兵のドレイゴさん、沖縄戦体験語る2013年5月13日


ニュージーランドの高校セントビーヅカレッジの授業で、インターネット電話「スカイプ」を使い、米兵として沖縄戦に参戦したジョー・ドレイゴさん(87)=米国在住=の話を高校生26人が聞く授業がもたれた。
沖縄戦体験の翻訳プロジェクトを進めるニュージーランド在住のマーク・イーリさん(55)の仲介で今回の授業が実現した。」とのこと。

同校で歴史を教えるカレム・ウィルソン教諭(29)は「戦争体験者の話を聞けるのは非常に貴重だ。ドレイゴさんが時折、涙を流していたのが印象的だった。それだけ沖縄戦への思いが強いということだろう」と話した。
 授業を受けたリアム・ドネリー君(16)は「恩納村でのことが今でも悪夢に出てくると話していたのが心に残った。沖縄戦のことは知っていたが、これほど悲惨な地上戦だったとは思わなかった」と感想を述べた。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-206493-storytopic-1.html


このような授業がなぜ日本ではもたれないのだろうか?
今の日本人は自衛隊や特殊職業の人以外は、一般的に軍の訓練もしたことがなく、戦争というものを抽象的にしか捉えられないと思う。


その昔アメリカは徴兵制だった。その頃、海兵隊の訓練をした人から聞いたが、訓練で最初の関門は泥水をなめることだそうだ。それを克服するとその後の過酷な訓練を受け入れる事ができると言っていた。
攻める方も攻められる方も、非人道的なことばかり。悲惨に命を取られ、手足を爆破され、男性も女性も無差別にレイプされ、財産を根底から破壊され、負ければ、敵が欲しがるもの、土地でも、食料でも、施設でも、人間でも、なんでも合法的に奪い取られるのが戦争。
今は自分を含め、戦争をしらない世代ばかり。この時こそ、戦争についてどんなに悲惨なことか少しでも知る必要があるのではないか。

ドレイゴさんは「教科書に載っていない歴史を少しでも若者に伝えたかったという。」

このような授業を日本でも活発にしていけたとしたら、戦争突入を可能にする法案を通したあげくの果ては、どういうことが待っているかを、若者は真剣に考える。
考えることを始めたら、若者にとって戦争が切実なことなのだと感じることができるだろう。だって戦争に行くのは若者なのだから。