福島原発事故の処理は戦後無責任体制の帰結 金子勝ブログより

金子勝ブログ 2011年04月07日 00:20
"今だからこそ世界最先端に生まれ変わろう ―日本復興計画その1"より抜粋
http://blog.livedoor.jp/kaneko_masaru/

私達は、いま原爆が投下され、焦土と化した戦後直後のような状況にあります。

大震災はまるで大空襲の後のように街々を押し流し、まるで爆撃を受けたように原発は煙を上げ、放射性物質をまき散らしています。東日本大震災は、多くの人々の、あるいは肉親の命を奪いました。おそらく3万人を超えるでしょうが、未だにその人数さえ確定できません。

緊急に取り組まなければならないことがいっぱいあります。

  • 戦後無責任体制の帰結

私達はどこから再出発すべきなのでしょうか?
そして何をすべきなのでしょうか? ...(中略)

福島原発事故の処理を見ていると、不良債権問題で揺れた頃の政府と銀行の姿と驚くほど重なってきます。悪い情報は隠され、事態がほんの少しでも改善された時だけ、情報を出すことを繰り返します。その結果、事態はますます悪化していきました。今回もまったく同じパターンです。

これは「失われた二〇年」の間に繰り返されてきた無責任体制の一つの帰結だったのです。リスクを考慮できず、リスクが来ても対処する能力もなく、ただひたすら嘘で固めるしかない無能なリーダーたちが闊歩してきた結果、ついにここまで来てしまいました。ちょうど敗戦直後の日本と同じように、この無責任体制の根本的反省なくして、日本が再生することはないでしょう。...(下略)
http://blog.livedoor.jp/kaneko_masaru/