小沢氏の側近 平野氏、中東のテレビ局アルジャジーラの取材で首相交代から民主党代表選挙への真相を語る
メルマガ【日本一新】 臨時増刊号・2010/09/12
◎「日本一新運動」の原点―17日本一新の会・代表 平野 貞夫
民主党代表選挙も終盤戦となり、マスコミ各社からの取材も激しくなったが、10日には読売テレビ(ウイークエンド・アップ)のインタビュー録画、少し変わったところでは、中東のテレビ局で、ビンラディンのインタビューで有名になったアルジャジーラの取材録画、11日には、テレビ東京「週刊ニュース新書」の生放送に出演した。
- (「小沢排除」の代表選挙に誰がした!)
テレビ東京の「週刊ニュース新書」は、政治の深層部分の解説で随一の田勢康弘日本経済新聞客員コラムニストの司会で約30分、政治家・小沢一郎の世に知られていない話をすることができた。終わり頃に田勢氏が出したフリップに驚いたが、今回の民主党代表選挙を「小沢イエスかノーか」と喝破したのだ。さすがに田勢氏だと改めて脱帽である。
今回の民主党代表選挙の本質は、民主党の「反小沢グループ」
が、小沢一郎を排除するために仕掛けたものであり、
そのルーツは官僚・メディアを含む「旧体制維持派」なのだが、
この根底にあるものを「悩める民主党国会議員」が理解しないことに問題がある。
9月12日の朝日新聞は「小沢氏や鳩山由紀夫前首相が求めた
《挙党体制》を袖にした菅首相は、代表選に勝っても《脱小沢》の看板を下ろせない」と、正直に書いている。
もっとも、「小沢排除」とは昨日、今日に始まったものではなく、古くは自民党時代の守旧派がその「元祖・家元」であり、それを引き継ぐ巨大メディアに特捜検察が加わり、さらには守旧派官僚が荷担をして、現在では民主党の反小沢グループが「元祖・家元」を継承している。
何故に「小沢排除」が発生するのか、「悩める民主党国会議員」諸君、とくと考えて欲しい。
- (世界は日本の政治を理解できない)
アルジャジーラテレビのインタビューはきわめて面白かった。
世界中で、いま展開されている日本の政治が理解できないとの
ことで、わざわざ民主党代表選挙を取材に来日し、小沢氏の側近といわれる私に、その真実の話を聞きたいとのこと。アジア総局のトニー・バートレイ氏からの厳しい質問を受けたが、その要点を記しておく。
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○アルジャジーラ 6月の鳩山首相から菅首相への交代は、誰が どんな理由で発案したのか、9月の代表選挙との関係をどう考えていたのか。
○平野
発案者は当時の小沢幹事長だ。
- 鳩山首相には沖縄問題の失政と政治資金問題があった。
- 小沢幹事長には自民党政権と特捜検察・巨大メディアの共同で虚構された「政治と金」の問題があった。
- メディアが操作し、それに籠絡された世論は厳しく、参議院選挙での勝利が不安となった。
二人が辞め、菅副総理を 代表・首相として挙党体制をつくれば参議院選挙に勝てる。
そして9月の代表選挙は菅氏を再選し、政権は安定すると小沢氏は考えていた。
○アル 小沢氏のアイデアで菅氏が代表・首相となったのに、代表選挙には小沢氏が立候補し選挙となった。菅代表・首相に何か問題があったのか。
○平野
小沢氏は6月に挙党体制で菅政権ができると思っていた。
ところが、突然菅氏が「小沢は自分のためにも、党のためにも日本のためにも静かにしていろ」と暴言を発したが、この背景には反小沢グループの「小沢排除」を条件に「菅支持」という要求があった。
従って、菅内閣は「小沢排除」を基軸に政権をスタートしたが、
- 国会の会期末はことごとく先例を排除して、
- 長年に渡って培ってきた議会制民主政治を崩壊させる暴挙を行った。
また、参議院選挙が始まる頃には、
- 政権交代を成功させたマニフェストの基本を否定する言動をくり返した。
- その象徴が消費税増税であり、自民党案である十%増税を参考にして2〜3年後にも実施するなどと公言したが、激しい批判に晒され引っ込めた。
- その他にも、とても議会民主政治とは思えない言動をくり返し、選挙の結果は歴史的惨敗を喫することとなる。
さらにここでも、選挙の「結果責任」を放棄し、執行部は「居座り・居直り」を決めこんだのである。
○アル それでは、参議院選挙後に、菅首相に何か問題があったのか。
○平野
8月になって、国民の生活に犠牲を伴う円高や株安という経済危機が起きるが、菅内閣は何ら適正な対策を実行できない。
菅首相は、個人として思想も見識もない政治家であることを露呈し、もっぱら「小沢氏排除」の主役である官邸の番頭役に任せるという「裸の王様」に成り下がったのである。
番頭役は、自民党元幹事長で、官房長官の経験を持つ野中広務氏に相談していることを、私は直接野中氏から聞いた。
○アル 小沢氏と菅氏の主張の対立点は何か。
○平野
菅首相は政策もその手法も自民党政治とほとんど変わらない。
その典型例が
- 予算の「一律10%カット」であり、官僚の手のひらで泳がされていると言っても過言ではない。さらに、
- 米国とは沖縄問題に象徴される追随関係の継続がある。
小沢氏は
- 自民党官僚支配からの解放をとなえ、
- 米国とは対等で真の友好関係を確立すると訴えている。
○アル とても同じ政党の代表選挙とは思えない。?????。
などなどの話をした。
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中東の政治もなかなか不可思議ではあるが、そこから派遣された報道にも、民主党の不可思議さは理解できなかったように思う。
よりも、敢えてこの時期にアルジャジーラの取材班が、わざわざ日本まで出向いてきて、政権与党の要人でもない私の発言を求めてくるのは何故か、
それを推理することは、政権与党を担う国会議員にとって
国際問題を読み解くに枢要な課題ではないだろうか。
アルジャジーラには話をしなかったが、官邸が野中氏に相談しているのは政権運営のノウハウだけでなく、「小沢排除」も相談事項入っていることは文芸春秋十月号の野中氏の記述(小沢一郎「悪魔」が来たりてホラを吹く)を読めば歴然ではないか。
眼を覚ませ、「悩める民主党国会議員」諸君、君たちは選良であることを自覚して欲しい。
日本一新の会事務局によると、「メルマガ・日本一新」読者2〜3割が海外在住の日本人であるという。
仕事で海外勤務の人、また、まったく私的に海外で住み暮らすことになった人、
この方々からは、海外から見た日本の政治に、大きな危機感を持っているという意見が多数寄せられているという。
そして、その意見の全てが
「この難局を切り抜けるのは、小沢氏しかいない」と伝えているそうだ。
また、メルマガ・日本一新は、国内のブログに転載されるのみならず、
海外発の日本語ブログに多数転載されるのは、アルジャジーラの日本の政治に対する興味関心と無縁ではない、と私は確信している。
民主党の「悩める民主党国会議員」諸君、
巨大メディアが吹聴する「コップのなかの争い」などという、矮小化された戯言に惑わされるのではなく、
昨年の夏にみんなで掲げた「国民の生活が第一。」を見失うことなく、
何れがわが国の経済再建に、そして国民大衆の安寧につながるのか、
もう一度自分の眼で、耳で確かめ、政権交代の大義を全うする道を共に歩こうではないか。
まだ時はある。投票するまでとっくと考えて欲しい。
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カリフォルニアのポルトガル系アメリカ人の友人から
[今、日本でお年寄りが亡くなっても届出がないまま百才過ぎても放置されるケースが増えているんですって ?
日本にホームレスが出てきたんですって ? 本当 ?]と、聞かれた。
苦しい思いで [本当のことです。]と、答えると......
友人は [ワオ...今までそんなこと日本にはなかったでしょうに...]と、残念がっていた。 私こそ何万倍も残念だ。
その人は国際コミュニケーションの仕事をしていたから日本のことを一通り知っている。ポルトガルもけっこう大変だそうだ。
なんとかこの危機を乗り越えていかないとならない。
なんとしても小沢一郎氏には頑張っていただいて日本再生の基礎を築いていただきたい。
菅首相にはとてもじゃないけどできない事がこの三か月でよくわかった。