カリフォルニア、不景気は不景気なのだけど・・・


クリスマスも近くなって、世の中はやっぱりいろいろスローに動いている。X’masパーティに集まる数が少しだけ減る・・・とか。
プレゼントも少しだけ予算が削られているとか・・・。
まったくやらないわけではないし、ちゃんとやるのだけど、余分なことにはお財布の紐はかたくなったというか・・。


今日はウイザードおじさんのバースデイだからということで「アウトバック」という、オーストラリアのステーキ屋に行ってきた。
アントレは大きなカニの足と、プライム・リブのステーキをそれぞれ頼んでお互いに二つの味を楽しんだ。サラダがついて、野菜の付け合わせ(これはスイート・ポテトを頼んだ/これがおいしかった)と飲み物はマルガリータとコーヒー。チップと税金を入れて、しめて100ドル。
そういうクラスの庶民的なレストランである。


行っておどろいた。きっとお客は少ないとふんで来たが、若者がいっぱい。ここは隣にアップル・コンピューターのオフィスがあるし、IT産業の中心サンタ・クレラに位置しているからもともと若者が多い店だ。

並んで順番を待つ。我々はいつもバーでオーダーを先にして飲みながらテーブルの空くのをまつ。今日もそうした。つまりこの店は繁盛しているわけだ。でも微妙に違うところはいつもより早く「テーブル席」が空いた。

席まで案内するホステスは去年あたりまでは皆、若くて超美人だったが、今晩はハンサムというカテゴリーではないタイプの実直そうな男の子だった。彼の他には中国系の若い女性一人。小ぎれいだけど、愛想があまりよくない。これはサービス業の中国系は一般的にぶっきらぼーな人が多いからけっして不満を抱いているわけではなさそう。


バーテンダーは2人で30数人のお客をさばくから、もうてんてこまいみたいだし、ウエートレスの数も減ったようだ。やはり人員を削っているな〜と感じさせる。
ウエートレスに聞いたら、この店とキャンベルの店とでウエートレスはかけもち交代制で働いているとのこと。かなり合理的に展開しているようだ。


シリコンバレーはベイの西の方は不動産も急激には下がっていないし、IT産業はもう2〜3年前から停滞していて、10年前の活気はすっかり失なったものの、まあまあのところと言えるかもしれない。歯車は確かに回っている。それにしてもインドから来たインド人、中国から来た中国人の数はちょっと減ったかもしれない。それともアメリカに溶け込んでしまったのかもしれない。この店は10年前は世界博覧会のように人種の坩堝だったが、なんとなく普通のアメリカ人、白系、黒系、中南米系、アジア系がうまく混ざって、やっぱり現地のアメリカ人が多いという感じだった。


今後経済はどうなって行くのかわからないが、レストランに行けなければ自宅で野菜を作って食べればいいし、服も今あるものを着ていればいいし、バケーションは家の周りを歩けばいいし。あまり心配してないのは無責任な性格だからかもしれない。
でもローンを払えなくなったら家を差し押さえられて、そしたら、低所得者用の住居に入って、フード・スタンプをいただけば、かろうじて生きていけるわけだ。世界中からお金を借りまくって世界恐慌の原因を作ったアメリカでこんなに呑気にしていていいのかな〜。


この国のCEOという方々の仕事は自社の株がいかに上がったかを株主に提示する役割みたい。ご自分達の対象が自社の従業員でもないし、自社の製品でもない。ましてや消費者に喜んでもらえる製品作りなど、考えてもいないんじゃあないかな〜???
対象者はあくまでも株主。これが間違いの根本だと思う。
中・高校だか大学の一般教養の社会科で「企業の果たす社会的役割」。
CEOの皆様はこれを英語に訳してしっかり読んだ方がいいんでないの?


日本のスバルの社長のように自社で作った車を我が子のように愛する心はとても見受けられない。
日本にいると日本の欠点ばかりがニュースから聞かされるが、遠くにいると日本の長所ばかりが目につく。