人種差別と人種偏見と品性

オバマ上院議員の活躍によって、世界中にアメリカの人種問題を見直してもらえたのではないかと期待している。
彼はアフリカン・アメリカンだけでなく、沢山のコケージョン(白人)から支持されているからだ。


先日、前サンフランシスコ市長、ウイリー・ブラウン(アフリカン・アメリカン)のインタビューがあった。インタビュアーはコケージョンのチャーリー・ローズ。
この番組は一目瞭然民主党系の番組。
チャーリーはオバマ支持のようで、なんとか、前・市長の口からこの番組でオバマ支持の言葉を出させようと努力しているようだ。
前・市長はそこを巧みに逃げる。オバマ氏の長所を述べるのだが、ヒラリーの長所もしっかり述べている。


公平なのだが、ヒラリー支持なのかとも思える。
カリフォルニアの民主党の人間としてヒラリー支持の立場をとっているかもしれない。でも心の中はどうなのか?
そこをインタビュアーは引き出そうとしているのだが、彼はやっぱり政治家だ。心の中をなかなか見せない。


でも彼はこんな話を披露してくれた。
オバマ氏がイリノイ州から上院議員で立候補する時に、賛助の依頼があった。でもその時はオバマ氏がどういう政治家になっていくのか、皆目見当がつかなかったから、知らん振りした。でもネットワークの資料は出してあげたよ。私は民主党としてやるべきことをしたのだけど・・。
それが大勝したでしょ。いや驚いたね。
(ここで彼は『しまった!』という表情をした。あの時支持しておけばよかった・・というニュアンスが出ていた・・と私は感じた)」


そして今回のオバマ氏の活躍については:
「彼はハーバードを出ているし、優秀なスタッフが周りを固めている。
スピーチの原稿家も超一流だ。彼のスピーチは故・ロバート・ケネディーのものを下敷きとして、ある時はJFケネディーのスピーチ、ある時はキング牧師のスピーチのトーンになっている。
ボブ(ロバート・ケネディー)の改革の考え方を踏襲しているのではないか。」と。


ロバート・ケネディーをボブと呼ぶウイリー・ブラウン前・市長は彼と親交があったようで、彼を敬愛している口調である。
カリフォルニアのキャンペーンで一緒に働いたかもしれない(?)。


アメリカには人種差別が根強く残っている・・という認識が強いようだが、どこの国でも人種偏見はある。
日本も戦前は韓国・中国を植民地として差別をした。(これは差別)
東南アジアでしてきた事も含め、そういう歴史的事実をもって、現在の若い日本人まで人種偏見していると思われたら心外だ。
もちろん、いまだに人種偏見をもつ人達はいるだろう。(これは差別ではなく、偏見)でも大多数の若者はかつての日本人がもっていた偏見はないように感じる。アジアを抜きに経済は成り立たない世の中になったし・・。


アメリカもそうだ。偏見をもつ人もいるし持たないひともいる。
もちろん白人の多い地域、黒人の多い地域ではそういう偏見は確かにある。
でも、偏見をもつ人が白人だけという時代ではないだろう。
偏見を態度や言葉にだせる人達・・アメリカではそれが許される人達は、マイノリティーと呼ばれる人達だから。
日本人であり、大きくとらえるとアジア人である私はいうことができる。コケージョンであるわが家のウイザードおじさんにはそれはできない。


でもウイザードおじさんは言う。「そういう態度や言葉は絶対ださない方がいいよ。なぜなら、それはあなたの品性の問題だから」と。