歌は世につれ・セザリア・エヴォラ

セザリア・エヴォラ、音楽雑談の新サイト・「歌の町」では彼女をこう紹介している。
『“アフリカのアマリア・ロドリゲス”とか言われて40歳過ぎにデビューした(中略)。裸足のまま地元のカフェや酒場で酔っては歌い、砂浜で踊っていたというセザリア・エヴォラ
歌の町より)
このCDの中に「Green Fields」(オリジナル・The Brothers Four)があって、ポルトガル語のタイトルは「JARDIM PROMETIDO」( 約束された庭)と訳されているそうだ。

『恋の歌ではなく、何やら失われた緑、環境問題ではないかと勘ぐれる詩に翻訳されている・・』と書いてある。
ふ〜むむ『失われた緑』か・・・アフリカで・・となるとなにか切実な感じがする。


時代が移り、言語がかわると一つの歌でも受け取り方が変る。
恋より緑のほうがずっと大切な時代なのか、今という時代は・・
・・歌は世につれ・・・・


昨日の日本語テレビ放送で作詞家/作家の「なかにし礼」氏が登場していた。彼は訳詩からキャリアを始めた人で最初のヒットが菅原洋一の「知りたくないの」の訳詩。


「あなたの過去など知りたくないの」
この「過去」と言う言葉が頭のてっぺんに閃いた時、これだ!と思ったそうだ。ところがこの時代は歌の中に「過去」などという言葉は一度も使われたことがない。歌手本人からも反対されたという。
だけど、閃きは天から来たものだから、勝手に変えてはいけないと信じて押し通し、見事ヒットになった・・という話をしてくれた。


「Green Fields」の訳詩家も「アフリカの天」から閃きをもらって、『失われた緑』と訳したのだろうか??


彼女の歌を「癒し系」と評価する人もいるが、今の時代は物質欲から離れて自然の中に身を置く錯覚がもてることを「癒し系」というのかもしれない。・・・世は歌につれ・・・・・