列の後ろを気遣う日本人

ゴミ減量のためショッピング・バッグを使う人はこちらでも増えている。
愛読の「この路を往きし人あり」の”コンビニでレジ袋をことわってみました”より、コンビニで「レジ袋いらない」にチャレンジされた体験談に抱腹絶倒。http://d.hatena.ne.jp/yusosi/


その中で「後ろの人がいらいらしているのを気遣う」ことが書かれてあったが、この姿勢はカリフォルニアではなかなかお目にかかれない。


お買い物は現金、カード、チェック、それにフード・スタンプがある。低所得者には切符のようなものが政府から無料で支給され、彼等はそれで食料を買うことができる。


このフード・スタンプを使うとレジで手続きにちょっと時間がかかる。
子供を3〜4人連れて、フード・スタンプでは買えない物まで混ぜて、フード・スタンプを出す。レジの係りがそれらを除外しようとするとそこで反論したり言い訳をしたり・・・・。結局除外されるが、一応ゴネてみる。
その間、走り回る子供をちょっと叱り、レジの人が一生懸命プラスティックのショッピング・バッグに品物をつめるのを静観し、それはこっちに入れ替えろとか指示を出したりして、ようやく去って行く。
列で待っている人は何を思っているのか、ただ、黙ってじっと待つ。


ちなみに、スーパーのレジでは「プラスティック・バッグか、紙のバッグか」必ず聞かれる。リサイクル意識の高い人は紙を選ぶか、自分のショッピング・バッグにいれてもらう。


チェックを使う人も後ろの人は気にしてないようだ。支払いになっておもむろにチェックをめくり、店の名をまず書いて、金額を書き、サインをして、自分の控えのノートをとって、それからチェックを切って出す。レジはそれからID(免許証)の提示を依頼。電話番号を聞いてチェックの上に書き留め、始めて支払いが完了する。
金額とサイン以外はすべて書いて、免許証も用意している人ももちろん多いが、半分以上とは言い難い。


列を待っていらいらする人はすいた列に移動するが、待たせている当人は平然としている。後ろの人を待たせて悪いという気はさらさらないようだ。きっと、自分のショッピングは「レジ対自分」でそこに生じる時間は自分の権利、又は、レジの責任とでも思っているのだろうか・・。


後列の人を気遣う日本人から見ると不思議な気がするが、これもまた文化の違いというのだろうか。
答えはわからないが、やはり後列の人を気にかける日本人は素敵だと思う。