うつ病かどうか、基本的症状の目安

アメリカでもうつ病の人は多いそうだ。
英語ネットに「うつ病 .com=depression.com」というのがある。まず、この病気を理解することから始めよう。そして早期にお医者さまに行くこと、とある。
病気を引き起こす原因は様々だが、要は脳の中の化学的な物質の働きがにぶるために起こる病気であると立体アニメで説明している。http://www.depression.com/index.html より

下記に16の質問を書いてみるが、これで自己診断をするのではなく、診断の助けになるように自分で回答した後、プリントしてお医者さまに持っていくように勧めている。周りの人や自分の意見に頼ってはいけない。必ず主治医、専門の医者に一刻も早く相談することと強調している。


アンケート:この1週間以上の自分の状態に該当するものを選べ


1.寝つき
A 寝付くまでに30分以上はかからない
B 最低30分はかかる。1週間の半分くらいはその状態である。
C 最低30分はかかる。1週間の半分以上はその状態である。
D 1時間はかかる。1週間の半分以上はその状態である。

2.寝ている最中
A 夜中に起きない
B 休んだ感じがしない。毎晩浅い眠りで時々目が覚める夜がある
C 一晩に1回は必ず目が覚める。でも簡単にまた眠り始める
D 一晩に1回以上目が覚める。再び寝付くのに20分以上かかる。
それが1週間に半分くらいの割合で起こる

3.目覚めが極端に早すぎる
A 通常、起きる時間の30分以内に目覚める
B 1週間の半分は起きる時間の30分以内に目覚める
C 起きる時間の1時間前に目覚め、又眠ってしまう。
D 起きる時間の1時間前に目覚め、再び眠ることは出来ない

4.寝過ぎ
A 昼寝しないで、一日7〜8時間の睡眠
B 昼寝を含めて一日10時間以上は眠らない
C 昼寝を含めて一日12時間以上は眠らない
D 昼寝を含めて一日12時間以上眠る

5.悲しい感情
A 悲しい感情ではない
B 1週間の半分は悲しい感情ではない
C 1週間の半分以上は悲しい感情である
D ほとんどいつも悲しい感情である

6.食欲の減退
A いつもの食欲と変りがない
B いつもより少ない量を時々食べる
C 通常の食事量よりかなり減っていて、自分で努力して食べている
D 一日の中であまり食べない。多大な努力を払って食べるようにし、又は人から食べるように言われた時に食べる

7.食欲の増進
A いつもの食欲と変りがない
B いつもよりもっと頻繁に食べる必要があると思う
C 定期的に普段より多く食べたり、食べる回数も増えた
D 食べ過ぎな程食事量も食事回数もかなり増えている

8.体重の減少(過去2週間以内)
A 体重に変りがない
B 少し痩せた感じがする
C 2ポンドか、それ以上痩せた
D 5ポンドか、それ以上痩せた

9.体重の増加(過去2週間以内)
A 体重に変りがない
B 少し太った感じがする
C 2ポンドか、それ以上太った
D 5ポンドか、それ以上太った

10.集中力/決断力
A 集中力と決断力の自分の能力に変りはない
B 時々決断力の鈍りを感じ、注意散漫になっていることを感じる
C ほとんどの時に決断すること、集中することに困難を感じている
D 読む時に集中できない。又は小さなことも決められない。

11.自分自身への視点
A 他人の価値を認めると同様に自分の価値も見られる
B いつもより自分を責めることが多い
C 自分が他の人の問題の原因になっていると、かなり信じている
D 大きなことでも小さな事でもいつも逃避しようと考えている

12.死や自殺の考え
A 死や自殺のことは考えない
B 人生は空虚だ、生きる価値があるのだろうかと感じる
C 1週間のうち数回は、死や自殺を数分間考える
D 一日の内で数回、死や自殺を考え、その方法やプランの詳細も考えたり、自殺を実際に試みたことがある

13.一般的な興味
A 他の人々又は活動に対する興味はいつもと変わらない
B 自分が、他の人々又は活動に対する興味が薄れたことに気づいている
C 自分は以前からしていた1〜2つの活動以外に興味がないと分かった
D 以前していた活動に事実上もはや何も興味もない

14.活力(エネルギー)のレベル
A いつもの活力のレベルと変りない
B いつもより疲れ易い
C 日常の活動(例:買い物、宿題、料理、仕事に行く)を始める、又は終わらせるのに大きな努力をしなければならない
D 活力が無くなって、日常の活動をやり遂げることがほんとうに出来ない。

15.物事、動作が遅くなった感じ
A 話す、動作のスピードはいつもと同じだと思う
B 思考が遅くなって、声がだるく平坦になった
C ほとんどの質問の応答に数分かかり、思考が遅くなったことは確実
D かなりの努力をしないと質問に答えることができないことがしばしば起きる

16.休んだ感じ
A 休んだ感じがしないという気分はない
B しばしばせかせかしたり、手をよじったり、座る腰の位置を変えたりする
C 衝動的な動きがあり、休んだ感じがしない
D 時々座り続けることが出来ないと感じ、歩き回る必要がある

© 2000, A. John Rush, M.D., Quick Inventory of Depressive Symptomatology (Self Report) (QIDS-SR)


このアンケートに応えていくと、おや、自分も「うつ病」かもしれない・・・なんて思ってしまう。それほど、正常であるということはむつかしいことだ。
日本のうつ病関係のニュースはどうしたら防げるかに比重が置かれ、アメリカの場合はかかってしまったら、何をするかに重点が置かれているように感じたのは私だけだろうか?
誰だって、うつ病になって不思議はないと思う。
ゴリラも周囲にある程度のスペースを確保させてあげないと「うつ状態」になると聞く。


ブログ「この路を往きし人あり」の一節が心にしみた。
「こんな時代だからこそ、人のもっと生命に近いレベルで、人々を元気にする何かがもっと必要なのではないでしょうか。それはにこやかな微笑みや、気持ちのいい挨拶だったり、コミニュケーションだったり、恋だったり、大きな自然の風景だったり、土の匂いだったり、そういうものではないでしょうか。生き物としての根っこを忘れないで暮らすことは難しく、またとても大事なこと・・・」と。http://d.hatena.ne.jp/yusosi/