ミッション:インポッシブル:IIIにイタリア製の豪華スポーツ カー

Mapple2006-05-07


The Lamborghini Gallardo from Paramount Pictures' Mission: Impossible III - 2006 写真は車の後部

やっぱり見てしまった。ミッション:インポッシブル:III。観客の目をそらせないだけのアクション、スリル感はかなりのもので固唾を飲んで見たが、なにかジェームス ボンドの「OO7」と筋立てがだんだん似てきてしまったような気がする。テーマ ミュージックがなければ、このままの役者とストーリーで007にもなってしまいそうだ。

脇役はかなりいい役者を揃えていたと思う。女優たちも007より地味だが、それぞれ魅力があった。
東洋の美人エージェントがバチカン法王庁に乗り入れる豪華スポーツ カーはイタリア車「ランボルギニ ガラールド( Lamborghini Gallardo)」
前から見ると黄色がメインだが、サイドにいくに従ってグラジュエーションでオレンジ色に変わっていく。そして後から見るとこの写真のようにオレンジ色。重心が低いが乗り降りに無理なく、いかにも軽い感じがするスポーツ カー。派手な色なのに高級感があるのはイタリア車ならではのセンスであろう。

これがいともあっけなく爆破されてしまう。
かなりお金がかかってる映画。主演のトム・クルーズはプロヂューサーにも名を連ねている。彼は温かい演技と激情のほとばしる演技の二つが得意の役者だが、この二つのキャラクターが充分発揮できた役柄ではなかったか。

トム・クルーズはシャツの襟の後ろがいつも真っ白と比喩できるような清潔感のある男優だ。加えて脇役を光らせる徳力みたいなものを感じる。勿論すばらしい脇役を揃えていたが彼と絡むと不思議に脇役が更に輝く。周りと調和する何かをもっている役者。「ザ・ラスト・サムライ」の時もそれを感じた。

悪玉は「カポーテ」でアカデミー賞主演男優賞を獲得したフリップ・シーモア・ホフマン。これがどこにでもいる普通のトップ ビジネスマンといった役どころなのだが、なにげないしぐさの奥に歪んだ気違い的な冷たさが潜んでいる。こういう男を演じられる役者と言ったら彼の右に出る人はいないのではないか。悲しさとか苦しさの中から気がおかしくなっていくアンソニー ホプキンス演じるところのキャラではなく、興味の追求にはまって人を殺すこともなんとも思わない歪んだ「隠れ気違い」の役にぴったりだ。

トム・クルーズの新妻役のミッシェル・モナガンはなかなかかわいかった。アイオアの農場で育った彼女は事件記者になりたくてジャーナリズムを専攻していたが女優になったという。干し草の臭いがするような、今後が楽しみな女優である。ちなみに気が付かなったが「Mr.&Mrs. スミス」にも出演したそうだ。

これらの人間の出演者もさることながら、一際存在感を発揮したのがこの車、「ランボルギニ ガラールド( Lamborghini Gallardo)」ではなかったろうか。出演時間は短かったがかなりインパクトが強い、美形の「出演車」であった。