チェイニー副大統領インタビュー

Mapple2006-02-17

cnn.com
2/15テレビインタビューを終えてホワイトハウスに戻るチェイニー副大統領(右)


この度のうずら狩りハンティングの同行者で、旧友であるハリー ウイッティントン氏(78才)を誤って撃ってしまったチェイニー副大統領。そこに人がいようとは知らずに撃ったら、ハリー ウイッティントン氏にあたってしまったという事故。
フォックス ニュース テレビ インタビューでこう語った:

「引き金に手をかけ、自分の友人を撃ってしまった奴、それが私です。
このことは死ぬまで決して忘れることはできません。
その時の他の状況をあの時点で言うことはできたけど、結局のところ、自分がハリーを撃ってしまったのであって、ハリーのミスでもなんでもない。誰を責めることもできない。要は自分が撃ってしまったのだから。」

ハリー ウイッティントンは彼自身の身よりチェイニー副大統領の立場を大変心配していた等、この出来事は完全に事故扱いであった。

マスコミが騒ぐのは事故のことは皆認めているのだが、発表をなぜ4日もしなかったのか..というところに集中する。

下記はいくつかの見出しであるが、少し砕けたもの、ブラックユーモアも含まれている。
−四日後にチェイニー、事故について語る
−ディック チェイニー:VP秘密ー秘密
• 死刑にしろ
• VP事故のコミック ジョーク
• 遅い 垂れ込み

・即席投票:米国副大統領ディック チェイニーは自分の射撃事故への説明は正しいやりかただったか、否か? Yes No 調査

CNNでも副大統領がも少し早めに各質問に公開でこたえるべきであったと述べている。

政治家でしかも副大統領なのだから当然といえば当然なのだろうが、こんなことが起きて冷徹に答弁できる人だとしたら、私なら反対に信用できない。なにか人間味がないような近親間はすくなくとも持てないと思う。
副大統領は心臓病を持病にもっていることだし、長年の旧友を自分の手で撃ってしまったのだから、かなり動転していたのではないだろうか。

マスコミの批判、「ブッシュの秘密主義はこんなところにも現れている」と叩くのもわかるけど、あわただしく側近が作った答えをきいて納得するだろうか?
今回のインタビューのように気持ちをとりあえず整理して、本心を覗かせてのインタビューならわかる。この4日間の空白がディック チェイニーの、人間としての苦悩をあらわしているのではないかと思った。ひとことひとことに意味をこめて話す口調や、言葉の選び方などから、取り返しのつかないことをしてしまった深い後悔を感じた。それは政治家として失態をしてしまった後悔ではなく、友人を撃ってしまったという人間としての後悔、それだけを強く感じた。それにしても政治家とはタフでないと務まらない仕事なのだなーと、改めて思わずにはいられない出来事の一つであった。