ハリケーン後のルイジアナ州知事

Mapple2006-02-02



写真:ルイジアナ州
キャサリーン・ブランコ
州知事

ハリケーン カトリーナ以後、民主党のキャサリーン・ブランコ州知事への批判がとどまるまるところを知らぬ勢いで浴びせられ、有権者は今や共和党のほうに傾く傾向がみられている。民主党を支えている有権者の多くはニューオリンズの住民であったが、彼らの多くが他州に散らばってしまって戻ってきていない。

民主党・州中央委員会は2006年1月28日に集会をもち、この3年間で3人目の州の党首を選出した。この間まで州党首を勤めていたジム・バーンハード(Jim Bernhard)は2005年8月29日カトリーナがうなり声をあげている中、たった9ヶ月在職しただけでやめてしまった。彼曰く、彼の「エンジニアリング建設会社に力を入れないとならないから」とのこと。
批評家によると、彼の建設会社はハリケーンの後処理で何億ドルものお金を受け取ったそうで、役職を利用したとの追求を逃れるためにやめざるえなかったと言っている。

政治分析家のエリオット・ストーンサイファー(Elliott Stonecipher)は「思うに、礼儀正しい言い方をすれば、(ルイジアナ州民主党は)『身だしなみがだらしがない』といえるし、率直にいえば、ノックダウンで倒れているようなものだ」と。

キャサリーン・ブランコ州知事ニューオリンズの市長選の延期を言い渡した。レイ・ネガン現市長は民主党である。
今、ニューオリンズ有権者の間から市の再建のためにも選挙を決められたスケジュールでやるべきだとしてキャサリーン・ブランコ州知事を相手取り、訴訟問題が起きている。
州知事の主張は「選挙の集計、統計機械がハリケーンで被害を受けて使えなくなっているから」とのこと。「できるだけ早く選挙は行なう」ということだが、日程は発表されていない。

ハリケーン カトリーナでは民主党FEMAへの批判、人種差別と随分騒いで、州、市への批判はかき消されていたが、又はかき消すために騒いだのかもしれないが、今や州知事、市長への不満が形となってあらわれてきている。共和党支持者の数が確実にのびてきているそうだ。

ルイジアナ州といえば、全米で一番貧しい州のひとつ。ニューオリンズを一度出てしまった人々がはたしてどれだけ戻ってくるであろうか?
彼らは多分今まで一度も州から出たことはなかったであろう。彼らを招聘したのはテキサス、カリフォルニアはじめ産業が発達した州で、そこで仕事をもち、よりよい条件、職場環境にあれば、市長はさかんにもどるようによびかけているが、彼らはそこに腰をおちつけて安定した生活をする権利はあるはずだ。
民主党議席のために、民主党の市長のために戻る必要はないのではないか。新しい土地が提供するものをルイジアナ州知事もニューオリンズ市長も彼らに与えることができなかったのだから....。

民主党は州外に住む元ニューオリンズ住民にも市長選の選挙権を与えようと動いているそうだ。そうまでしないと民主党議席が確保できないのだろうか? 住んでない人たちの票をあてにして、ほんとうに真剣に州を、町を再建するつもりなのであろうか?

エリオット・ストーンサイファー(Elliott Stonecipher)の言葉をもう一度引用すると、「ルイジアナ州民主党は『身だしなみがだらしがない』..... 率直にいえば、ノックダウンで倒れているようなものだ」