ホテル ルワンダ1/14日本公開

2004年度アカデミー賞主要3部門にノミネートされた映画で、ようやくこの度1/14に日本で公開される。

1994年にルワンダで起きた大虐殺。家族が一番大切とする主人公と、私たちだけ助かっても、この人々はどうなるの?と問う妻と...結局1200人の同胞を救う道を選ぶ。しかし、ベルギー軍に守られて逃げられるのはベルギー人と外国人だけというベルギー軍の方針が出る。理由は内政には干渉できないからルワンダ人を逃がすことはできないという。

国連派遣兵は武器をもっていても国際世論があるとして、使うことを禁止されている。しかも人数はほんの一握りである。武器を持つ国連軍の目の前で大量な数の暴徒たちに囲まれ無差別に殺されていく人々。

これは優秀な四つ星ホテルのマネジャーである、主人公(ドン・チードル)が家族への愛情と同胞を救うというヒューマニティーとの間で苦悩する姿を生々しく見せてくれる。

この映画は実話を元にして制作されており、主人公は現在ベルギー在住のポール・ルセサバギナ氏、実在の人である。世界世論ということで手も足もだせず、傍観するより他ない、国連軍の将校のジレンマも良く描かれていた。

アフリカ各地の紛争の水面下に今なお強い影響力をあたえているフランスの影の力にも言及している。『内政には干渉しない、武器はもたない』という理想では生き延びられない人々がたくさんいるということをまざまざと教えてくれる映画と言えよう。

監督:テリー・ジョージ
俳優:ドン・チードルソフィー・オコネドーホアキン・フェニックス
オフィシャルサイト: http://hotelrwanda.jp/