列車の屋根から落ちて50人が死亡

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昨日、KNEWの番組でアフリカのコンゴ(the Democratic Republic of Congo)でおきた列車事故のレポートがあった。

列車がちょうど橋にさしかかった時、50人以上の人が屋根から振り落とされて亡くなった。荷物が屋根に山積みにされていて、その荷物が橋の柱に引っかかってしまい、それが原因で屋根の上に座っていた乗客が橋の下を流れる川に落ちて亡くなられたそうだ。

列車はキンドゥーとルバンバシ間を走行していて、事故は月曜日(11/28)に起こったとthe Voice of Americaでレポートされている。
コンゴの人々が貨物車の屋根に乗車するのは日常茶飯事で遠隔地では他の交通機関がないそうである。(United Press Internationalより抜粋されている)

終戦直後の日本も汽車は満員で、よく窓から乗り降りした話をきいたり、写真や映画で見たこともある。アメリカでもリュック一つだけの男が貨物車で移動するシーンがいろいろな映画に出てくる。一番恐ろしいのはユダヤ人が収容所におくられるのに使われた外がまったく見えない貨車...。ロシアで大量の人々がシベリア行きの汽車におしこめられるシーン....。
すし詰めの汽車というと戦争、戦乱、貧困、混沌がつきまとう。

ではこのコンゴの事故はどうかというと、確かに問題はあるし、貧しさといえばそうなのだろうが、屋根にのっている人々に「これは貧困のあらわれだ」などと言ったらなにか失礼な気がしないでもない。 もちろん危険だし、不便でいらっしゃると思う。でも屋根にどっかりと腰をおろし、風をあびながら汽車に揺られる姿にはなぜか人々のおおらかな心を感じるのだ。

亡くなられた50余名に方々にはまことに申し訳ないが、列車の屋根で移動するという発想に「のどかさ」がありはしないか?
貧困や悲惨さがあまり感じられないのはなぜだろうか?
コンゴには行ったことがないので何も言えないが、乗せてもらえるのなら汽車の屋根の上に座って移動したら、さぞ気持ちがいいのではないかと思ってしまう。

このような事を書いてしまってほんとうに不謹慎だなー、日本やアメリカという先進国に住む人間の無神経さではないかと我ながらあきれてしまった。申し訳ない気持ちがしてくる。危険だからこのような事故が起きてしまい、たくさんの方々が亡くなったわけだ。
コンゴの人々はこの事故をどのように受け止めていらっしゃるのだろうか?
アフリカで地元の人々と一緒に働いたことのある方やボランティアーにとりくんだ方がいらしたらどうか、率直なご意見をおうかがいしたいと思う。

最後になるが亡くなられた方々のご冥福を心から祈らせていただきたいと思う。