カトリーナ後遺症=自殺 その2

カトリーナで大被害の後遺症の自殺未遂者はアフリカン アメリカンだけではなくコケージョン(白人種)も同様、家を失い仕事も何時再開されるか分からず被災者の多くは無職の状態である。仮設住居のトレーラーに住んで、家族をかかえこれからゼロから始めると思うと絶望的になると自殺を試みた人がいた。家族の連絡で精神病棟に収容されたが、「最初はなぜ自分がここにいなけらばならないか理解できなかった」という。治療を受けて「自分がいなくなったら家族はどうするのだと考えられるようになって、ゼロからやってみようという気持ちが少しづつ出てきた」と語っていた。

これらは氷山の一角で、こういう絶望の淵にいる人が何万人、何十万人といるわけだ。まだ、ホテル、モテル住まいの人も相当数いるが政府援助が12月1日で切れてしまう。その後はどこに住むのか? 住居の用意はまだないようである。あれだけの国家予算はどう使われているのであろうか?
赤十字はちゃんと被災者のために寄付金を使っているのであろうか?
聞けば、シェルターの子供たちは一週間に一度足らずしかデザートもおやつもたべていないそうだ。1週間にゼリーひとつだけ! クッキーでもチョコレートでもなぜ毎日たべさせてあげられないのだろうか? それだけの寄付金は集まったはずだが。また赤十字の職員の机に新しいコンピューターを買うのに使われてしまったのだろうか?

シェルターにはかなりの人がまだ残っていて、ひとつのシェルターから別のシェルターへと移り歩く人が多いそうだ。一番いい仕事が集まっているシェルターに落ち着くそうだが、いつまでもシェルターにいるのは言葉に尽くせないほどたいへんなことだと思う。仮設住居を設置する場所も適当な土地がないということで探しているというのがフィーマ(FEMA 国家緊急事対策委員会)の弁解である。たくさんの住宅が建てられて、しかも仕事の需要がある場所というとなかなか適当な土地がないと言っているが、それは言い訳にしか聞こえない。まさか、子供たちがクリスマスの夜を橋の下で過ごしてもしかたない、というわけではないだろうが、まごまごしているとほんとうにそうなってしまいかねない。

クリスマスには子供たちはひとり残らずプレゼントをもらって、七面鳥とケーキを食べて過ごせるようにと祈らずにはいられない。