チャールズ皇太子歓迎晩餐会にバッファローのステーキ

Mapple2005-11-03


ホワイトハウスで英国皇太子とカミラ夫人の晩餐会が開かれ、ラジオでもとりあげられた。晩餐会の献立,メインディッシュのバッファローのステーキが今話題になっている。

The Prince of Wales and the Duchess of Cornwall are received at the White House by the President and his wife
(ALEX WONG/GETTY IMAGES)

KGOニューストークAM810。ABCニュース系列で午前のこの番組は人気が高い。この番組の中でホスト曰く「バッファローアメリカン インディアンのもの。それをホワイトハウス主催の晩餐会メインディッシュにするなんて、まるで200年前イギリスの旧植民地時代に本国王室に献上するような感覚ではないか? だいたい、チャールズという男が何をやったのか? 英国皇室に生まれただけで何もしてはいない。何も社会に貢献はしていない。そんな男になぜバッファローのステーキをホワイト ハウスでたべさせなければならないんだ? アメリカは民主主義の国で200年前にイギリス王室とは縁を切って独立戦争に勝ったのだから」と。そこに電話があちこちからかかる。
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男性1:「バッファローの肉はカナダ産が多いの知ってた?」
ホスト:「カナダ産なら、ま、いいっか](笑)
女性2:「イギリス王室なんて存在するだけでイギリスの税金の無駄使いよ」
ホスト:「あなたの英語はイギリスの英語だが、イギリスの人?」
女性2:[そうよ。私は彼らが来ても別に歓迎しないわ」
男性2:「僕は来てもいいと思う。サンフランシスコにもくるというし、現金を使ってくれれば商売繁盛さ。召し使い50人も同行しているんだからいっぱいお金を落としていくと思うよ」
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ホスト:「それも言えてる。ダイアナはアフリカの人々に手を差し伸べたり、いろいろな人と接触していた。彼女はほんとうに「かわいいベイビー」だった。でもあのチャールズは何をしたというのか!カミラと一緒になってそれをとやかくいうつもりはない。幸せに家庭生活を送ってほしいと思うがAgain!いったい彼は何をしてきたのか? ここでイギリスのプレスの人から教えてもらおうと思う。もしもし、今の質問にお答えいただけますか?」
プレス(イギリス人):「チャールズ皇太子は環境問題に取り組んでおり、環境問題に疎いブッシュ大統領にその大切さを教えにやってきたのです。」
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ホスト:「ありがとうございます。また別の電話がはいっているので聞いてみよう」
女性3:「カミラ夫人は35年間もチャールズと不倫関係をつづけていたんでしょ。アメリカにくるならただの人として観光だけにしてほしい。だって、国賓として来るから警備費に莫大なお金がかかるわけで、それは我々の税金からでているんでしょ」
ホスト:「いろいろなご意見ありがとう」
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かいつまんで言うとこういう内容だった。後でテレビで聞いたらチャールズ皇太子は晩餐のバッファローのステーキにご不快なようだったとか。それは環境問題の上で野生のバッファローを保護するべきだという信条からくるものだったという。ちなみにバッファローのステーキは油気もなくパサついて人気の食肉ではない。
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ともあれ、イギリス王室というとアメリカ独立前の主権王国の王室というこだわりが、ほじくりかえせばまだまだアメリカ人の中には残っているのであろうか。バッファローのステーキでブッシュ大統領はまた人気をおとしてしまった。イギリスの代表としての訪米だから、ホワイトハウスイラク戦争同盟国として歓迎するのは皆わかっていながら、チャールズ皇太子への反感、というより、倦怠が感じられる。ではダイアナ妃の時のあれだけの歓迎は何だったのだろうか。それはどうも王室でもチャールズ皇太子でもなくダイアナ妃個人の人気だったという。ということは人気のダイアナ妃の亭主としての後ろ盾を失った今、今度はチャールズ皇太子殿下単独の「一人の男」として、また「イギリスの代表」としての価値が問われているのではないだろうか?