ジャズの街ニューオリーンズ

KSCMは サンマテオ郡 コミュニティー カレッジの中にあるステーションで、テレビとラジオの両方を製作。ラジオはジャズ音楽のみ一日中24時間放送している。
このラジオステーション、「ジャズ91」では今ニューオリーンズのジャズ ミュージシャンへの寄付金を募っていて「1ペニーでもちゃんとミュージシャンのもとに届くので協力を」と呼びかけている。
ニューオリーンズのデキシーランドジャズがどれほどアメリカの音楽に貢献してきたか...。この街はジャズのメッカであることはもちろん、あらゆるジャンルの音楽に影響を及ぼしてきた。音楽を愛する人々、ニューオリーンズのジャズミュージシャンをサポートしよう」というものだ。
ミュージシャンたちの生活のサポートの他に、洪水で多大な損害をこうむった録音装置やスタジオ、楽器の購入費を募金するプログラムもある。
ハリケーン被害の避難民の問題、残留する人々の問題、今後の復旧等が一番大切なので、そちらにばかり気をとられてジャズ ミュージシャンのことをすっかり忘れていた。
ニューオリーンズといえばジャズ。昔からの古くて小さなジャズを聞かせるスポットも、そこですばらしい演奏を聞かせてくれたミュージシャンもどうしているのだろう。
広場で演奏する数々の無名のバンド。それを聞きに来た人々の前で、飛び入りで洒落たほんとうに洒落たダンスを披露してくれた名もない市民たち。アフリカン アメリカン独特の明るい黄色のスーツに茶色のシャツをさりげなく着こなし、粋な帽子を被って踊ってくれたダンディーな老人。プロ級のダンスをいとも軽々と踊る男女の若者。皆、仕事でしているわけではなく、ただ楽しんでいるだけ。そんな人々を見に観光客はその広場に集まってくる。まるで街全体がジャズの博物館のようなニューオリーンズ。
この街がほんとうに元のままに蘇るのだろうか?
無名のミュージシャンたちがこの街に又もどって来てくれるのだろうか? 
今までのように市井の人々がどこからともなくやって来て人前で洒落たダンスを披露してくれるのだろうか?
そう考えた時、新しい開発をこばむ残留の人々の気持ちがほんの少しだけだが、分かったようなような気持ちになれた。